他社製品との比較について
作業面について
- Q3:どの太さの管にも使用できますか?
- Q4:作業方法に「銅キャップで両端をフタをする」とありますが、必ずしなければならないのですか?また、フタは銅キャップ以外でもよいのですか?
- Q5:ロウ付け部が多い場合の使用方法、またその効果は?
- Q6:「トーヨークリーンカッパー」を管内部に吹き付けてから、ロウ付け作業に入るまでに時間の制約はありますか?
- Q7:なぜ継ぎ手部分に塗布してはいけないのですか?
- Q8:ベタ付きの成分、また、その効果はなんですか?
- Q9:うすく黒くなるときがありますが?
- Q10:新冷媒にも使用可能ですか?
安全性について
- Q11:成分は人体に害はないと聞いていますが、加熱、燃焼した場合、若干においが気になります。問題はありませんか?
- Q12:連続作業時に爆発の起こる可能性は?
- Q13:ロウ付け時炎が出る場合があるのですが?
- Q14:LPGを吹き込んだ後に加熱して問題はありませんか?
- Q15:公共工事の冷媒配管施工に採用を考えていますが、使用して問題はありますか?
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1:現在販売されている他社製品との違いはなんですか?
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他社製品に多く見られる、ホウ酸を使用したタイプでは、ホウ酸を加熱することによりガラス状物質とし、管内のロウ付け部をコーティングする方式のため、時間の経過とともに、そのガラス状物質が剥がれ落ちトラブルの原因となります。
また、アルコールを使用したタイプではアルコールが酸化され蟻酸などを発生し、銅を腐食する原因となります。
これに対し「トーヨークリーンカッパー」は作用原理が全く異なり、還元性ガスを発生させ、その触媒作用によりロウ付け時の「ヤケ」を防止します。ガラス状物質が銅管内を覆うことがないので、剥離したガラス状物質がトラブルを起こすことはありません。つまり他社製品との違いは「酸化防止の原理作用が異なる」と言うのがもっとも適切です。さらに、違った言い方をすれば「作用が固形物によるかガスによるかの違いであり、このことが副作用を生じさせるかどうかの違い」ということです。
また、「トーヨークリーンカッパー」にはアルコール分は一切使用しておりませんので、アルコールが酸化することによりおこる蟻酸腐食の心配もありません。
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2:還元性ガスとはなんですか?
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還元とは銅が酸化されて黒くなる現象の逆の(現象の)ことです。銅管内に「ヤケ」が生じる原因は、ロウ付け時の高温によって金属の銅が管内部の酸素と結合するためです。
銅(正確には酸化銅)には、もともと還元性のガスを表面に吸着し、酸素を譲り渡す触媒として作用することが知られています。
「トーヨークリーンカッパー」から生じる還元性ガスは銅に結合した酸素を引きはがし、また、銅管内の酸素をも吸収し、自らは炭酸ガスと水になります。
従いまして「クリーンカッパー」使用により、銅管内部表面は金属銅そのものに保たれることになります。
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3:どの太さの管にも使用できますか?
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もちろんどの太さの管にも、ご使用いただけます。
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4:作業方法に「銅キャップで両端にフタをする」とありますが、必ずしなければならないのですか?また、フタは銅キャップ以外でもよいのですか?
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充分な効果を発揮するためには、必ず管の両端にフタをしてください。フタの材質は銅キャップでなくとも構いません。ただし、管の養生のため、ホコリなどの出やすいものはさけて下さい。(布などの場合は水でしめらせ固く絞って下さい。)なお、溶接時の基本通り、急速な冷却は避け、徐々に冷やし、その後にキャップ等を取り外してください。
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5:ロウ付け部が多い場合の使用方法、またその効果は?
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「トーヨークリーンカッパー」は吹きつけ部分から、還元性ガスを発生させてロウ付け部分に局所的に効果を発揮します。決して管全体をガスで充満させるわけではありません(爆発がおきないのはこのためです)。
ロウ付け部分が何カ所に増えても、接合部に吹きつけを行う限り効果は変わりません。
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6:「トーヨークリーンカッパー」を管内部に吹き付けてから、ロウ付け作業に入るまでに時間の制約はありますか?
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特にはありません。
ただし有効成分には粘着性がありますので、吹き付け後は、なるべく早めに作業を終わらせるようにして下さい。
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7:なぜ継ぎ手部分に塗布してはいけないのですか?
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「トーヨークリーンカッパー」は銅パイプ内部に吹き付けるだけで、十分な効果を得られます。
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8:ベタ付きの成分、またその効果は何ですか?
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ベタ付きは有効成分です。
したがってその効果は「管のヤケが防止されること」になります。
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9:うすく黒くなるときがありますが?
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引火により燃焼が起こった場合に、多少ススが発生することがあります。超微粒子であり、質が柔らかいので、閉塞や稼働部破損の原因とはなりません。
また、従来のチッ素置換方法による作業においても同様の現象がみられることがありますので問題はありません。
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10:新冷媒にも使用可能ですか?
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新冷媒と新冷媒用の冷凍機油の組合せとして、もっとも使用が有望視されている組合せのひとつでテスト〈R410AとRB68AFの混合液中で常温~-30度のサイクルテスト〉を行い、固体折出物のないことを確認しています。また、この混合液にアルミ、銅、鉄の粉をひたし、160度に保ち(通常のエアコンでも最高温度は120~130度)1000時間後にも金属が腐食を受けず、また、液相の色相変化も許容範囲内であることが、実験により確認済みです。
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11:成分は人体に害はないと聞いていますが、加熱、燃焼した場合、若干においが気になります。問題はありませんか?
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加熱、燃焼時に生じる物質はそのほぼ全てが炭酸ガス、水、低分子量炭化水素です。このうち、炭酸ガス、水は無臭ですが、人間の嗅覚は敏感であるため低分子量炭化水素には臭気を感じます。低分子量炭化水素はロウ付けに使用するLPGやアセチレンと同じ炭化水素類で、室内に充満しないかぎり害はありません。また、通常の使用で「トーヨークリーンカッパー」から発生する低分子量炭化水素は極めて微量です。
ただし、作業場の換気は充分に行ってください。
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12:連続作業時に爆発の起こる可能性は?
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可能性としては考えられないこともありませんが、爆発する前に燃焼させることにより、逆に爆発を抑える方式をとっております。
さらに現在までのところ、実験的にも爆発などの現象は1件も起きていません。管内での還元性ガスの濃度が上昇すれば、理論的には爆発も起こりえますが、ロウ付け箇所の増加に伴い、管全体の体積も同時に増大するため問題は起こらないと考えられます。
ただし、安全性に関しましてはより万全を期する必要があるため、作業に際しては溶けたロウの噴きかかる可能性のある位置には立たないようにお願いします。
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13:ロウ付け時、炎が出る場合があるのですが?
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外部からバーナーの火が引火して、このようなことが起こる場合があります。しかし、通常の使用で塗布する成分全部が燃焼しても発生する熱はわずかで、ロウ付けに使用するバーナーから発生する熱の方がはるかに大きいため問題になりません。
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14:LPGを吹き込んだ後に加熱して問題はありませんか?
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管内での濃度の問題ですが、実験的には問題は起こっていません。
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15:公共工事の冷媒配管施工に採用を考えていますが、使用して問題はありますか?
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国土交通省大臣官房長官営繕部の発行の資料によりますと、
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和4年
公共建築改修工事標準仕様書(機械設備工事編)令和4年版 において、
「冷媒配管のろう付け及び溶接作業は、配管内に不活性ガスを通しながら行なう
等の酸化防止措置を講ずる。」と記載されています。
安全性を検証済のトーヨークリーンカッパーは使用しても良い(禁止していない)と解釈できます。
公共工事に限らず、弊社トーヨークリーンカッパーを採用して頂ければ、必ずや コスト削減、工期短縮に貢献できるものと確信しております。
但し、機器メーカー様の施工上の注意もご確認の上ご検討ください。
弊社見解書へ(参考)